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やがて秋茄子へと至る

秋茄子を両手に乗せて光らせてどうして死ぬんだろう僕たちは

生きていることが花火に護られて光っているような夜だった

透明な涙が胸に湧き出して目から零れるまで藤が咲く

2013年に発行された堂園昌彦の第一歌集。
「この本は、世界にあるたくさんの本たちと同じように、多くの悲しみと、わずかだが揺るぎない喜びから生まれた。この本が、ほんの些細なことでかまわないから、あなたの助けになること、私は、心から願っている。」
──あとがきより

鮮烈な印象を残す、美しく、切ない歌集です。
一頁に一首、フランス装、一枚の葉が印象的なカバー、ブックデザインも歌の佇まいを汲んだ素晴らしい一冊。

著者:堂園昌彦 出版社:港の人 2021.8 第二版第三刷 ソフトカバー 227P
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