「珈琲は樹の実に過ぎない。それを人が炒って、湯に浸した汁を飲んでいるだけである。しかし、調べれば調べるほど珈琲は限りもなく深く、自分がちっとも知っていないのに驚くほどである。」
昭和30年に発行された珈琲のあれこれを記した名著。
薬物から飲用まで-発祥
珈琲園の出来るまで-伝播
主な種類と植物学的な特性-樹と実
各産地と珈琲の性質
ヨーロッパの珈琲-近代珈琲第一世紀
組成と変化
アメリカの珈琲-近代珈琲の第二世紀
日本の珈琲 その一 探索と模倣の時代
日本の珈琲 その二 近代珈琲の第三世紀は来ている
日本の珈琲 その三 飛躍した戦後の珈琲
従来の主要な煎て方と、新しい考慮に基づく方法について
珈琲の風習とそれに纏わる話
昭和初期、日本では珈琲が本当の嗜好品であり横文字になる前のこと
著者はこの頃珈琲本を多数執筆し、昭和5-15年ごろまで中野た高田馬場で喫茶店を経営していたという井上誠
深緑と白の布製に金の箔押し装丁がかっこいい
著者:井上誠 出版社:近代社 昭和30年 初版/クロス装/ハードカバー/函
C(函ヤケ、カバーシミ)