本の可能性を信じ、街に図書館をつくることに奔走した記録が収められた名著「移動図書館ひまわり号」(夏葉社)の著者前川恒雄(1930-2020)の最後の著作。
前川の友人らが尽力し「美しい表紙をつくってくれるから」と再び夏葉社から出版された。
一図書館人の思い出として、本のこと、図書館建設のこと、司書のこと、子どもたちのこと、図書館と人、街、政治との関わりについて、記憶を辿るように綴られた。
自分で考える力を付けるために本は必要だと、民主主義を自らの手でつかむために本は必要だと、その情熱は冷めることがなかった。未来のためにこの本は開かれている。
「移動図書館ひまわり号」と合わせて是非手に取っていただきたい。
解説:島田潤一郎(夏葉社代表)
あとがき:前川文(前川恒雄 長女)
撮影(表紙・扉):漆原宏
著者:前川恒雄 出版社:夏葉社 2020.12 ハードカバー 173p
新刊書籍