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古道具もの語り

〈だがまだスリップウェアといえば、多くの人が女性下着と間違える時代。催しは大失敗、半分以上売れ残り、その後数年間は英国に行くたびに、重い皿を担いでロンドン中をさまよい歩きました〉
(英国のスリップウェア)

”審美眼”という言葉はこの人のためにあるのだろう。
美しき古道具を求めて世界を歩く。
名著『ひとりよがりものさし』(2003年刊)の続篇であり、遺書となったのが本書。坂田和實名義での単著はこの二冊のみである。
2014年から19年まで東海道新幹線の車内誌に連載された記事(病気により中断)をまとめたもので、左ページに古道具の写真、右ページにその道具にまつわる随想。
『ひとりよがりのものさし』は縦の構図だったが本書は横のレイアウト。
前作と同じく拘り抜いた布製のカバーに函という装幀。

骨董、工芸界にとどまらず、現代日本の生活文化に大きな影響をあたえた「眼の人」の、いつものようにかろやかで、芯のある、最後のメッセージです。

目次|
李朝虱取り受け紙
デルフト窯白釉薬壺と色絵小皿
仏さま
江戸期の硝子
只の××××
ゴシックの扉
雑巾
埴輪のトルソー
おもちゃの車

土師器と須恵器
ドゴン族祈禱用ハシゴ
英国のスリップウェア
秋野ちひろ真鍮作品
筆箱
オランダのタイル
アフリカの土偶
初期伊万里と李朝無地刷毛目皿
ズボン
エナメル絵付硝子
携帯電話
アンデスの布
空箱
インドネシアの壁板
西洋のカトラリー
肌襦袢の端切れとおしめ
中国緑釉銀化かまど
ドゴン族のマスク
段ボールと馬糞紙
南ヨーロッパの瓦

著者|坂田和實 SAKATA Kazumi
骨董商。1945年生(福岡県)−2022年歿(東京都)。上智大学卒業後、商社勤務を経て、1973年、東京・目白に「古道具坂田」開店(2020年閉店)。以来、年に数回、海外へ仕入の旅に出かけ、欧州、アフリカ、朝鮮、日本、南米など、さまざまな国の品物を扱う。1994年、千葉県長南町に「museum as it is」(中村好文設計)を開館。2012年、渋谷区立松濤美術館で「古道具、その行き先−坂田和實の40年」展を開催。著書に『ひとりよがりのものさし』(2003年)、共著に『骨董の眼利きがえらぶ−ふだんづかいの器』(02年)、『日本民藝館へいこう』(08年)など(いずれも新潮社刊)。

著者:坂田和實 撮影:奥山晴日 装丁:大野リサ 出版社:新潮社(青花の会) 2023初版 A4判横本/麻布張り上製本/函有/カラー64頁
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新品同様
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汚れや痛みなどが少なく、古書としてきれいな状態
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古書として標準的な状態
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汚れ、傷みあり

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販売価格
8,800円(税込)

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