こんなに面白くてお腹が空く食べ物エッセイを他に知らない。
表紙をはじめ安西さんの挿絵も最高だ。
ヒラマツ植物誌の決定版と言われているのも深く頷ける。
「午前六時二十七分、中央線の電車が東京駅のホームに滑り込む。扉が開くのを待つのもまどろっこしい。日帰りで京都に出張するので七時十分発の新幹線に乗り換えるわけだが、今朝のわたしには重大な任務があるのです。東京駅構内「グランスタ」で、念願の駅弁を買うのだ!」
ひさしぶりの海苔弁はこんな文章から始まるわけですが新幹線のように突き進む食い進む文体が素晴らしい。
プレゼントしたくなる本でもあります。
著者:平松洋子 画:安西水丸 出版社:文藝春秋 2013.10初版 ソフトカバー
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