2014年現代詩手帖賞、そしてこの最初の詩集「グラフィティ」で中原中也賞、H氏賞をW受賞した1983年生まれの詩人、岡本啓。

現代の先頭に立つ詩人と言っていいでしょう。
13編を掲載。
ニューヨーク、日本、荒涼たる現代を独特のリズムと息遣いで書かれています。
中毒性があり風に抗う力強さがある。
注目を集めるのは当然と言っていいほどの最高にかっこいい詩集です。

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ぐっと踵をあげてとどくところ
のほんの少し先から
目一杯
おっきく花を描いた、いくつも描いた
白で消して、そこに言葉をかいた
スプレーで
ざらついた壁にむかい
一つ消してはつぎの火を、放つように描く
（グラフィティ）
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小冊子　岡本啓「グラフィティ」によせて　付属
帯付