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睡蓮 長屋のり子詩集

母の背中に
無数の柔らかな
晩秋の光が
矢のように射している。
母と私は
ふくふくとまるまって
栗をむいている。
(栗)
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「もうすぐ死んでしまう兄が火を焚いてくれている。この世での兄弟の最後の愛の証のように一心に火を焚いてくれている。」
詩人・山尾三省の妹による追憶の歌。
北海道で綴った亡き家族たちへの思い。
心の深い所を打つ詩集です。
終盤に叙事詩として掲載された「モーツアルトを聴くと」を読むと兄弟、家族の深い愛情が見えてきます。
山尾さんの詩集と合わせてどうぞ。


著者:長尾のり子 出版社:野草社 2018 初版 ソフトカバー 269p
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2,750円(税込)

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