メキシコ出身、ロサンゼルス在住の作家サルバドール・プラセンシアのデビュー作。
著者が「土星」として登場し、その存在に気付き、その支配から逃れるため起こした「対土星戦争」。
そんな奇天烈な設定ながらも妻と娘を想う愛の物語でもある。
そして読み始めるとすぐにわかるテキストの自由すぎるレイアウト、印刷ミスかと思わせる記号の配列。
「ロサンゼルス・タイムス」「サンフランシスコ・クロニクル」の年間最優秀図書に選出され、10ヶ国語に翻訳された読者の度肝を抜く鮮烈な長編作品。
柴田元幸推薦
著者:サルバドール・プラセンシア 訳:藤井光 出版社:白水社 2015 5刷 ハードカバー 284p
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