旅に出ると思い出すレヴィ=ストロースの言葉。
スリランカ、インドネシア、イタリア、旅先で出会った異国の多様な人々。
交錯する日本の社会と自身の記憶。
鳥羽さんという一個人の旅の記録だが、それは私に旅が記憶から抜け落ちていたもの、つまり世界から消えようとしていたものに直に触れることが出来るということを教えてくれる。
旅に出て何かが変わるわけではない。世界の不完全さ、つまり自身の不完全さに気づき、自らの孤独と向き合うほかない。
タイトルが深く、潔い。
もくじ
残照
バワの残響
レインボーカラー
罪について
鳥羽和久
1976年 福岡県生まれ
唐人町寺子屋+航空高校唐人町+とらきつね 運営
著者・写真:鳥羽和久 絵:馬場通友 発行:啄木鳥社 zine/ソフトカバー
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