魚類学者である父末広恭雄から聞いた「チョウザメが美味しかった」という言葉。
(キャビアではなく、あくまでもチョウザメの身が美味しかった)
喉につっかえた骨のように残ったこの言葉を確かめるべく動き出した著者。
ウクライナ、カムチャッカ、そして日本。チョウザメを求め海へ、養殖場へ。やがてそれはチョウザメを取り巻く自然、科学に及び環境問題、食糧問題に発展して行きます。
チョウザメが食べたいという好奇心が地球全体を考えることになったノンフィクション。
ちなみにチョウザメはサメではなく、シーラカンスと同じ古代魚の生き残りらしいです。
著者:末広陽子 出版社:河出書房新社 2003 初版 ハードカバー 406p
B(謹呈署名入)