私はいま、2月に初めてラ・ボルドを訪れたときに抱いた感情を思い起こしています。ラ・ボルドからパリに戻ったとき、私はなぜか「社会の檻の中に戻ってしまった」と感じたのです。
(ウリ先生への手紙 / 田村尚子)
パリから2時間、森の中にひっそりと佇む古い城館。ここは精神科病院として世界に知られるラ・ボルド病院。
撮影を許された写真家田村尚子が写したのは緩やかな時間、誰が患者でスタッフなのかも分からない人々。
森を彷徨うように撮影されたフォト・ドキュメント。
著者:田村尚子 出版社:医学書院 2012
初版 ソフトカバー 114p
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