山谷佑介写真集。

山谷がドラムを叩くと振動をセンサーが感知し、周囲に配置された複数のカメラが強烈なストロボ光を放ち、写真家自身が写し出される。ドラムは絶え間なく叩かれ、写真はパソコンを経由してその場で複数台のプリンターから吐き出されていく。更にカメラは自動で回転しそのパフォーマーと周囲の観客、会場を写し出していく。。

山谷はKYOTOGRAPHIEでこのパフォーマンスをスタートさせ、2019年には一ヶ月のヨーロッパツアーを敢行した。
本書にはそのツアーから山谷のセルフポートレイトと呼べるとも呼べないような恍惚とした顔のアップ、観客たち、告知用のフライヤー、ツアーの合間の食事やホテルのスナップショット、出会った人々、そして更には観客たちから送られてきた写真も収録。

凄まじくアナーキーな芸術、圧倒的なリアリティー、400ページに及ぶ「生」の体感。
鈴木聖によるブックデザインもとにかくかっこいい。

巻末に本人インタビュー収録（別冊英訳付属）
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