”死者と生きるとは、死者の思い出に閉じこもることではない。今を、生きることだ。今を生き抜いて、新しい歴史を刻むことだ。”
2011年3月11日に突如として悲しみの底に落とされた人々とその前年に妻を喪った自分を前に、悲しみとは、生とは、死とは、と深く問い導き出されたコトバ。
「魂にふれた」経験が記され、読む者の胸を打つ。
2012年に発表された著者の代表作に三篇の新原稿を加えた増補新版。
装画は著者の『不滅の哲学 池田晶子』に続き西淑さん。
本作でも池田晶子は多くの箇所で引用されています。
「西田幾多郎、鈴木大拙、田辺元、井筒俊彦、小林秀雄、柳田國男、池田晶子、須賀敦子……。
日本思想史に連なる人々との「対話」を通過して、「死者の哲学」が立ち上がる。」(版元より)
著者:若松英輔 出版社:亜紀書房 2021.2 初版 ソフトカバー 304p
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