累計1000部を売り上げた同人誌『かわいいウルフ』の完全版。
モダニズム文学やフェミニズムの観点から読み継がれて来たヴァージニア・ウルフ。
時代の流れと一致し、新訳の発売も絶えることがありません。
本書では文学的な批評や社会の流れから読み解いていくのではく、編者小澤みゆきさんがいちファンとして小説を読んで感じたこと、考えたことを個人的な視点から綴り、また読者や訳者を巻き込んでヴァージニア・ウルフの文学の面白さを話し合って行きます。文学は楽しい、ということが軽やかな熱量で伝わるファンブック。
【目次】
■ごあいさつ
■【まんが】Who is Virginia Woolf?
1.ウルフのかわいい長篇作品へ……小澤みゆき
2.ウルフ作品の探求者たち
■『ダロウェイ夫人』の音楽たち――万霊節の調べ……片山亜紀
■〈わがまま〉の中にある普遍性……西崎憲インタビュー
■ウルフと「ヒロイン」たちの声を伝える英語劇……小川公代インタビュー
■役を通して変わっていく……上智大学英語劇サークルメンバー座談会
■『自分ひとりの部屋』が愛される理由……イ・ミンギョン(すんみ訳)
3.ウルフのティーパーティーへ、ようこそ
■夢のような話……にゃんこ
■ありがとうはてなダイアリー……西村駿人
■【まんが】うさぎの消えた後に……赤口樒
■ハード・ファン……勝本雄一朗
■遠い記憶の、ヴァージニア・ウルフ……今沢裕
■かわいいジュリア……鈴木うどん
■灯台と踊ろう、そしてあなたは灯台で踊る……戸田恵一
■池と水仙……白井結城
■それぞれの自由を求めて……小川彩子
■宝石で飾られた夜を、もっと……竹中万季
■百合は何が為に咲く……佐藤泰介
■恍惚と陶酔の「Sympathy」……吉岡泉美
■ゆれうごく語りによる空間のブリコラージュ……熱海凌
■ウルフの物質的想像力……シャンピン
■コンシャスネス・オブ・ストリーム――Google+のUIに寄せて……太田知也
■ウルフという亡霊、あるいは『ヴァージニア・ウルフ短篇集』を語り損なう事……佐々木未来也
■月曜日あるいは火曜日――三回言ってみようか……斉藤賢爾
■ウルフと一緒に少女の頃……木花なおこ
■井戸、三葉虫、妹、……水原涼
4.オーランドー・アラカルト
■「彼は女だった」で、すべてを変える演劇のちから……樹。
■オーランドーとカルト映画にまつわるおしゃべり会……赤口樒×小澤みゆき
■一瞬を生きる服……田村俊明
■映画『オルランド』のボリウッドリメイクを妄想する……ヨリタム
■妄想映画『カンダーリー』(ボリウッド版『オルランド』)……構成・ヨリタム
5.ウルフとロンドンとわたし……小澤みゆき
■『灯台へ』の料理を作ってみた——「牛肉の赤ワイン煮込み」調理レポート
■キュー・ガーデン(Kew Gardens) ヴァージニア・ウルフ、小澤みゆき訳
■ゆめみるロンドン彷徨
■ウルフ・ニュース2021
■夫・レナードへの最後の手紙 ヴァージニア・ウルフ、小澤みゆき訳
あとがき
編:小澤みゆき 出版社:亜紀書房 2021.3 初版 ソフトカバー 296p
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