「遠い昔のこと、と言ってしまうことなどとてもできない。私の幼いころの、祖父母や両親を深く愛してやまなかった心や、いろいろな出来事を思い出せば、軽く考えることなどできない。」(生まれた村で)
10歳で生まれた村を離れ、瀬戸内海に浮かぶ長島の国立ハンセン病療養所長島愛生園に入園。以後78年をこの地で暮らした。筆を取ったのは80歳の頃。
幼少の頃の思い出、入園間もない少女時代、結婚、夫婦の生活、親友との別れなど人生を淡々とこの上なく優しく、瑞々しい文体で綴る。
巻末には著者の生き方と言葉に深くうたれ、交友がはじまった料理研究家・辰巳芳子との対談「生きなければわからないこと」を収録。
自分が辿って来た細く長い道を、「満足のゆくもので、これ以上のものはない。」と言う。人間の尊厳、ひとりの生の尊さに心打たれるばかりです。
装画はゴッホの「オリーブの木」
目次
生まれた村で
生まれた村で
その日がくるまで
島の七十年
別れの予感
別れの予感
あの夏の日
愛生園の片隅で
微笑みの人、横田先生
風にも負けず
あの温かさがあったから生きてこれたんだよ
あとがき
妻との日々 宮�厩Ч�
著者:宮崎かづゑ 出版社:みすず書房 2013 4刷 ハードカバー 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm 248p
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