ナルシズムの撮影者が見せようとする心の中の世界などどうでもいい。
光と影が作る幾何学的な美を求めて、それを写真と信じ、
太陽のぎらつきに反応してはカメラを持って出かけていた。
（序文）

ブラジルの伝統芸能『マラカトゥ』を撮影して来た新多正典の新作はストリートスナップ。
自らにいくつかの「縛り」を課し、路上へ繰り出す。
心よりも身体が反応した太陽の作り出す光と影。
写真とは何かを徹底的に追求し挑む姿勢に敬意を評したい。