ここに書かれているのは特殊で難解な人生ではない。私たちのよく知る心理であり生であり関係であり、最終的には、主人公が言うようにこれはそれぞれ私たち自身の物語となる。私たちは自分の生を読むことになる。
(角田光代 あとがきより)
1913年に刊行され完結したのは1927年。
岩波文庫は全14巻、集英社は全13巻、そしてちくまは全10巻。
原稿用紙は一万枚。
フランス小説の最高峰と言われるこの「失われた時を求めて」を原稿用紙約一千枚、全一冊に縮約。
編訳はフランス文学者の芳川泰久と小説家の角田光代。(芳川さんは角田さんの大学時代のフランス語の先生らしい)
入門編としてはもちろん、既に大作を読み終えた人も新しい見方で楽しめるはずです。
著者:マルセル・プルースト 編訳:芳川泰久・角田光代 出版社:新潮社 2015初版 ハードカバー 522P
B