沈黙が砂のように私の目を埋め尽くすだろう。風が吹き散らすことのできない砂のように。
沈黙が砂のように家々を埋め尽くすだろう。家々は砂のように脆く崩れるだろう。その悲鳴が聞こえる。風と植物で押し殺された孤独で暗い悲鳴が。
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廃村で独り死に向き合う男。傍らには一匹の犬。
やがてやって来る未来と過去を回想する「奇跡的な美しさ」と評された詩情溢れる文体。
現代スペイン文学の金字塔にして当店でも屈指の人気タイトル。
この文庫オリジナルとして「遮断機のない踏切」「不滅の小説」二篇の短編を収録。
訳は木村榮一
著者:フリオ・リャマサーレス 訳:木村榮一 出版社:河出書房新社 2017初版 文庫 157P
新刊書籍