山元彩香のおよそ3年ぶりとなる作品集。
東京都写真美術館で見た生のプリントには本当に圧倒された。
神秘的な色、陰影の深み、被写体の表情。およそ生まれてから見たことのないものだった。
「人間の属性を取り払ってでもなお身体にかろうじて残り続ける何者か、その人をその人たらしめるものが何なのか探り続けてきた」
この作品はこの問の答えだろうか。
前作（We are Made of Grass,Soil and Trees 完売)は東欧諸国で撮影されたポートレイトをまとめたものだが、「Flowers」という単語が新たに追加された本作では沖縄、北海道、そしてアフリカ・マラウイで撮影されたものが収録されている。作品はそこに住まう人間の文化、習慣、信仰などが内包され、「人間」を見つめ続ける作家が表現したものは何か。是非ご覧下さい。

表紙は日本版、マラウイ版の2種類あり（内容は同一）
こちらは日本版です