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ホロコーストとヒロシマ ポーランドと日本における第二次世界大戦の記憶

ナチ・ドイツ占領下のポーランド。アウシュヴィッツなど強制収容所が作られ、ポーランド人は迫害・虐殺される隣人ユダヤ人に対する態度表明を迫られた。ホロコースト研究が続く中で、ポーランド人のユダヤ人虐殺への関与が浮上。しかしそれを否定する人々。
日本では慰安婦問題やアジアでの侵略や植民地化での虐殺を否定する歴史修正主義者たち。
一見、遠く離れたポーランドとヒロシマにどのような関連があるのか。
ナチ占領下ポーランド人のユダヤ人への対応の詳細、体制転換後のポーランド政治事情、アウシュヴィッツとヒロシマの関係、日本のホロコースト受容史など10編。

「ナチ・ドイツ占領下、町じゅうにゲットーが作られ、アウシュヴィッツなど絶滅収容所が作られたポーランドにおいて、ポーランド人は、迫害・虐殺の対象となった隣人ユダヤ人に対して何らかの態度表明を迫られた。体制転換後、ホロコースト研究が本格化するなか、ポーランド人のユダヤ人虐殺への関与が浮上し、それに対する反発が政府主導の下に加速する。本書は、日本であまり知られていないホロコーストの「現場」ポーランドにおけるホロコーストの記憶とそのポリティクスについて、最新の状況を伝えることを第一の主眼とする。
ポーランドのホロコーストの記憶をめぐる状況は、1990年代以降の日本の歴史認識をめぐる状況にも共通する。さらに日本のホロコースト受容史は、ヒロシマや戦争体験と深く関わっていた。本書はホロコーストの記憶と研究を、日本における戦争やヒロシマの記憶と連動するものとしてとらえ、第二次世界大戦をめぐる記憶と歴史研究の変容を、地域や出来事を越えて比較史的な視野に開くことも重要な課題とする。
2018年11月の国際シンポジウムを基本に単行本化。二つの国の11名による問題提起の書である。」


第一部 ポーランドにおけるホロコーストの記憶
第1章 ユダヤ人大虐殺をめぐるポーランドの記憶──カトリック民族主義の視点から
ヤツェク・レオチャク(岩田美保訳)

第2章 「道義的問題が戸を叩く」──ユダヤ人大虐殺に対するポーランド人の姿勢
バルバラ・エンゲルキング(岩田美保訳)

第3章 一九四六年七月四日、キェルツェのポグロム──ユダヤ人大虐殺の第四段階?
ヨアンナ・トカルスカ=バキル(菅原 祥訳)

第4章 哀れなポーランド人がゲットーを見つめている
ヤン・ブウォンスキ(小原雅俊訳・解説)

第二部 記憶のポリティクス
第5章 戦後七〇年を超えて──現代日本の「記憶のポリティクス」
高橋哲哉

第6章 〈正義の人々〉のポーランド共和国──ホロコースト期におけるユダヤ人救済をめぐる言説の構造と機能
ピョートル・フォレツキ(田中壮泰訳)

第7章 ポーランド人と〈アウシュヴィッツ〉の近くて遠い距離
加藤久子

第三部 ホロコーストと日本、世界とヒロシマ
第8章 日本におけるホロコーストの受容と第二次世界大戦の記憶──「ヒロシマ・アウシュヴィッツ」の平和主義言説
加藤有子

第9章 処刑人、犠牲者、傍観者──三つのジェノサイドの現場で
西成彦

第10章 「ヒロシマ」というシンボルを再考する
東琢磨


編者:加藤有子 著者:ヤツェク・レオチャク、バルバラ・エンゲルキング、ヨアンナ・トカルスカ゠バキル、ヤン・ブウォンスキ、小原雅俊、高橋哲哉、ピョートル・フォレツキ、加藤久子、西成彦、東琢磨
出版社:みすず書房 2021.12 ハードカバー334p
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