死を重々しく考えたくない、かと言って軽々しく考えたくもない、というのが私の立場です。
死をめぐる哲学的な言葉、死をめぐる宗教的な言葉、
果ては死をめぐる商業的な言葉までが氾濫している現代日本の中で、
死をめぐる文と絵による絵本はどんな形でなら成立するのか、
この野心的な企画はそれ自体で、より深く 死を見つめることで、より良く生きる道を探る試みです。
(谷川俊太郎)
死をめぐる絵本シリーズ「闇は光の母」(命名:谷川俊太郎)より。
谷川さんがこの作品で向き合ったテーマは「自死」です。
そして谷川さんと編集部からのメッセージは「死なないでください」ということでした。
自死をした「ぼく」がどう生きたかったかを共に考える本。
テーマがテーマだけにお腹にずしりと来ますが、不思議と何度も読み返してしまう本です。
絵を手がけたのはイラストレーターの合田里美さん。
作:谷川俊太郎 絵:合田里美 出版社:岩崎書店 2022 初版 ハードカバー
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