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鹿渡り / 白石ちえこ SHIRAISHI Chieko(サイン入)

冬の北海道、道東。

真冬の大地を巡るなか、夕暮れの凍った湖をちいさく一列になって渡るエゾシカの群れに遭遇した。群れを眺めているうち、空と森とシカが一列に連なる自然の摂理を感じ、なにか神聖なものを見てしまったようなおごそかな気持ちになった。

道東では、今まで感じたことのない大きな自然との一体感の中で、弱い光に包まれながら、私と鹿と自然が一本の道でつながっていくのだった。
(あとがき「鹿渡り」より)

ファインダーから被写体までは一本の道だろうか。
道東の弱い光に包まれた静謐なモノクロームの風景とシカ。
暖かい部屋でこの作品を眺めていると次第に自分の心臓の音が聴こえてくる。
いつの間にか写真家の眼を借りて鹿渡りを凍える風景の中で眺めている。
表紙の鹿は金の箔押し。
傑作。

サイン入

著者 Author:白石ちえこ 装幀:加藤勝也 出版社 PUBLISHER:蒼穹舎 2021 初版3刷 ハードカバー 225×273 mm 79P
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販売価格
4,400円(税込)

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