韓国の漫画家、ソン・アラムのグラフィックノベル。
原題は「二人の女の話」。
ソウルと大邱、それぞれの街に暮らす二人の女性がネットを通して知り合い、家父長制や女性差別が根強く残る家族と社会に翻弄されながら友情を育んでいく。
一方は育児に参加しない夫と夫の実家での扱いの憤りを、一方は「自分らしく」生きることが出来ない祖母・母・娘の3代の軋轢を描く。
どのシーンも男女関係なく多くの人が見たことのあるシーンだろう。
ウルフへのオマージュでもある。
夜を乗り越えていくために、そして社会を変えていくためにこの物語は必要だと強く感じさせる。
解題:町山広美
著者:町山広美 出版社:ころから 2022 ソフトカバー 172p
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