庄野潤三、珠玉の作品集。
昭和42年発表初版。
ひとつの場所からまたどこか、別の場所へ移つて行く。移つて行きながら、景色が見え、會話が耳に入る。そこで「時間」といふことを考へる。ひとりでにさうなる。
私は、さういふかたちで、自分がこの世に生きてゐるといふ感じを、確かめようとしてゐるのかも知れない。
(あとがきより)
・冬枯
・行きずり
・まはり道
・つれあひ
・秋風と二人の男
・山高帽子
・石垣いちご
・曠野
・蒼天
・卵
・丘の明り
著:庄野潤三 出版社:筑摩書房 1967 ハードカバー/函 326p
C(帯付・本体パラ・背ヤケ)