"私はルチャ・リブロを開けることを通じて、「閉じた世界に窓をつくろうとしている」のかもしれません。つくろうとしているのは、自分自身のためだけでなく、みんなで一緒に外を眺められる広くて大きな窓です。"
本に助けられてきた司書が語る、本と図書館と人生のはなし。
奈良県東吉野村に借りた古民家の自宅を「人文系私設図書館ルチャ・リブロ」として開いて6年。夫・青木真兵とともに、山村にひっそりたたずむこの図書館を運営してきた司書・青木海青子による、初めてのエッセイ集。
本を読んでいると「世界と繋がった」と思う瞬間が何度もありますが、その「窓」のような役目を果たしてくれている本とそして図書館の可能性を小さな声でそっと語りかけれくれる一冊です。
また「司書席で対話」という項目ではコロナ禍、アイデンティティ、SNSとの付き合い方などについての悩みを司書の立場から本の助けを借りて応えています。
手に優しく馴染む装丁は有山達也。
著者:青木海青子 出版社:夕書房 2022 初版 ソフトカバー 180p
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