人の一生のうち
ずっと覚えていたいと
思えるような大切な時間って
どれだけあるのだろうか
感動的なコンサート
美しい出会い
甘い恋愛
キラキラと輝く思い出は
どれくらい経つと
色褪せていき
大切なものじゃ
なくなってしまうのだろうか
(下巻より)
はっぴいえんどの「風をあつめて」、細野晴臣の「恋は桃色」、村上春樹の「ノルウェイの森」。
日本の音楽と文学を愛した台湾のイラストレーターが生んだほとんど奇跡と言っていい漫画。
夢のような恋、死の香り、淡い青春。
幾つもの固有名詞を登場させ、影響を受けた文化への惜しみない愛情を下地に、揺れる恋心は読んでいるこっちが赤面するほどだ。一コマ一コマに溢れる愛が何故か「なつかしい」気持ちにさせてくれる。「ここがどこかなんてどうでもいいじゃない」と語りかけてくる。
帯文は松本隆と村上春樹。これが奇跡じゃなくて何というのだろう。
第1話:風をあつめて
第2話:海辺のカフカ
第3話:人工衛星
第4話:I Saw You, A Little Bit
第5話:恋は桃色
第6話:Her November Diary
第7話:Hosono’s Magic Show
第8話:Clair de Lune
第9話:Heart of Gold
第10話:PARAISO
第11話:The Nothing Song
第12話:Angel On My Shoulder
高妍(ガオイェン)
1966年、台湾・台北生まれ。
台湾芸術大学視覚伝達デザイン学系卒業、沖縄県立芸術大学絵画専攻に短期留学。
イラストレーター・漫画家として台湾と日本で作品を発表している。
著者:高妍(ガオイェン)出版社:KADOKAWA 2022 ソフトカバー
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