「広島の田舎で生まれ育ちいまも似たような地域に住んでいる私は、井の中の蛙というかパイプの中のかえるというか、狭い範囲で暮らしそれなりに充足していて、でもそこから顔を出し世界を見回すこともある」(まえがきより)
日経新聞夕刊に2020年7月から12月の半年間毎週連載したコラムに、書き下ろし2本をくわえた、
芥川賞作家・小山田浩子初のエッセイ集。
日々の生活や仕事で遭遇する発見と疑問。 さながらかえるのように世を見渡すと不思議なことばかり。その世界の不思議さと面白さが小山田浩子の手によって描かれると、、こうなる。
《収録作品》
メボ / 被災の国 / 衣替え / 女はしない / 鯛 / 呪いの小石 / 広島の「平和教育」 / 新しい「平和教育」 / 「平和教育」の先 / 名前のない読書 / Eテレさん / ヤゴ / 自動ドア / 朝の4時 / 生落花生 / 呼び方 / 故郷の言葉 / 買い物が苦手 / 映画 / オンライン / 缶コーヒー / ノートパソコン / 餅つき / 救急車 / 近くに遠くに
小山田浩子(おやまだ・ひろこ)
1983年広島県生まれ。2010年「工場」で新潮新人賞を受賞してデビュー。2013年、同作を収録した単行本『工場』が三島由紀夫賞候補となる。同書で織田作之助賞受賞。2014年「穴」で第150回芥川龍之介賞受賞。他の著書に『庭』『小島』がある。
著者:小山田浩子 装画・挿画:オカヤイヅミ装幀:横山雄(BOOTLEG)発行: ignition gallery 2023 二刷 ソフトカバー 120p
新刊書籍