現実の悲しみを美しいと表現することは憚れるがある種の小説は悲しみを形容出来ないほどに美しく描く。
都市で、田舎で、辺境で、刻一刻と奪われ、それでも生きて、滅びゆく人々ー
「黄色い雨」「狼たちの月」のフリオ・リャマサーレスによる自選短編集が遂に登場。
世界の片隅への愛と共感が魂を震わせる珠玉の21篇。
訳は木村榮一先生。待ってました。
I 僻遠の地にて
冷蔵庫の中の七面鳥の死体/自滅的なドライバー/腐敗することのない小説/夜間犯罪に対する刑の加重情状/遮断機のない踏切/父親/木の葉一枚動かんな
II いくら熱い思いを込めても無駄骨だよ
ジュキッチのペナルティー・キック/マリオおじさんの数々の旅/世界を止めようとした男の物語/姿のない友人/いなくなったドライバー/行方不明者/依頼された短篇/尼僧たちのライラック/ラ・クエルナの鐘/暗闇の中の音楽/夜の医者/プリモウト村には誰ひとり戻ってこない/明日という日(寓話)
III 水の価値
水の価値
著者:フリオ・リャマサーレス 訳:木村榮一 出版社:河出書房新社 2022 ハードカバー 270p
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