ひとりとてもたのしさう臘梅ことり
山笑ふ横向いたりしてカレーパン
夏来る箸でわけあふメンチカツ
あぢさゐの開きはじめの海光り
まなぶたの窪みください麦の秋
"作品は、わたしでもわたしの所有物でもないと思っています。なぜなら、スープのにおい、くすぐったい蟻、通りすがりの鼻歌などを授かって(いえ、素直に言うと、ひょいと掴まえて)放ったものだからです。”
俳句のリズム、いのちのリズム、俳句を発見する歓びにあふれる小川楓子の第1句集。
二〇〇八年から二〇二一年の作品、二九一句。
装幀はハードカバーにグラシンペーパー。
中身も外見も良い風吹いてます。
著:小川楓子 装幀:関宙明 ミスター・ユニバース 出版社:港の人 2022 初版 ハードカバー 172p
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