「国際友好の義務を果たす」という政府の方針でアフガニスタンへ送り出されたソ連の若者たち。やがて彼らは一人、また一人と、亜鉛の棺に納められ、人知れず家族のもとへ帰ってきた。あるいは生きて戻った者も、癒しがたい傷を負い、鉛のような心を抱え苦しんでいた。作家がみずから体験し、聴き取り、書き留めた、同時代の戦争の記録。
作品発表後に巻き起こった裁判の顚末など大幅に増補した、最新の版に基づく新訳。
重くのしかかる戦没者家族の「肉声」。
もう戦争の話は書きたくなかった、というアレクシエーヴィチが明かした戦争の真実。
訳はロシア文学者の奈倉有里。
著者:スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ 訳:奈倉有里 出版社:岩波書店 2022 初版 ハードカバー 434p
新刊書籍