生きている実感が伝わる。
登場人物たちの息遣いが聞こえる。
「あの時代、確かに生きていたんです」と言っているようだ。
文体は様々だけれど、読んでみると確かに永井さんのタッチで「何かをやろう」「何かを始めようと」集まって来る人々をみずみずしくスケッチしている。90年代半ば、出会ったことのない人々が目の前に現れて、笑いながら東奔西走している。没頭して夢中で読んでしまう。
葉山”サンライト・ギャラリー”での日々の出来事。
初版から25年、待望の復刊です。
著者:永井宏 出版社:信陽堂 2022.7 初版 ハードカバー 301p
新刊書籍