文京区湯島の古道具店『ATLAS』の店主が南フランスの蚤の市で偶然見つけた植物標本の束。
それまでに目にして来た標本とは「気配が違っていた」。
Paule Vaesen(ポール・ヴァーゼン)というおよそ100年前に生きた少女がスイスやフランスの高山で採取した数々の植物。
それらを日本に持ち帰りその繊細な手仕事に心を奪われ、過去から現在への物語に思いを馳せる。
美しい標本を写真に収め、その植物標本から着想を得た書き下ろしの物語「記憶の葉緑素」を堀江敏幸が紡ぐ。
奇跡的な本が生まれました。
トレーシングペーパーを使った装丁も素晴らしい。
著者:ポール・ヴァーゼン 堀江敏幸 企画:飯村弦太(ATLAS) 撮影:加瀬健太郎 装幀:黒田益朗 編集:大嶺洋子 出版社:リトルモア 2022 ハードカバー 148p
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