こんなにもふざけたきょうがある以上どんなあすでもありうるだろう

真夜中の電話に出ると「もうぼくをさがさないで」とウォーリーの声

わけもなく家出したくてたまらない　一人暮らしの部屋にいるのに

するたびに探したいって思うんだ　セックスよりもたのしいことを

ある歌を思いださずにいられなくなる風景を写真に撮った

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短歌ブームはここから始まった。
デビュー25周年、枡野浩一の全短歌集です。
ユーモアとアイロニー、このままならない人生を軽やかに描く。
入手困難になっていた短歌集『てのりくじら』『ドレミふぁんくしょんドロップ』『ますの。』『歌』全収録作に、『結婚失格』など、その他の著作からの拾遺、未収録作を加えた決定版。
特別栞として、俵万智と枡野浩一の往復書簡を収録。
帯文は小沢健二。