楽しいだけとかって　たぶんもうなくて　楽しいたびにすこしせつない

切った爪眺めていたらピンポンが鳴って荷物が届いた、今日は

前髪にかけてきた気が遠くなるほどの時間の一部にあなた

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歌人伊藤紺の最初の歌集。
増刷を繰り返していた私家版が新装版となって短歌研究社より第二歌集「満ちる腕」とともに発売。

色んな気持ち、色んなパーツがあって、「わたし」がいる。
肌に流れる気持ちもそのひとつ。
簡単に名付けることの出来ない気持ちと恋心、60首。
流れていく気持ちを表現したような銀の箔押しがきらきら光る。