この人はこんな人だ、という思い込みで相手を塗りつぶさない、
そんな余白を私たちは家の中に、職場に、学校に、どうすれば残しておけるだろうか?
(家の中の余白)
法哲学という学問の世界に身を置きながら、「余白」に宿る可能性を希求しつづけた人が、余命のなかで静かな熱とともに残した随筆15篇。
2021年の夏に逝去した著者による、「京都新聞」での約2年間の寄稿をまとめた随筆集です。
一日で読み終わる本ですが、読後に残る余韻は驚くほど深い。
様々な思いを抱えて人はひとりひとり生きていると言うことを、改めて考えさせてくれる一冊。
著:那須耕介 出版社:ミシマ社 2022 ソフトカバー 98p
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