ぼくは心をこめてこんにちはといった、
だけど彼女はもっと心をこめて
さようならといったのさ。
(万事休す)
かなしくてさびしくて優しい人に。
リチャード・ブローティガンの新訳詩集です。
詩人中上哲夫がかつて三十年前に訳した詩集を本人が全面的に改訳し、三篇が加えられた。
本国アメリカでは次第に読まれなくなったと言うが、今読んでみてもあまりに瑞々しく、痛々しい。
沸き起こる感情は生々しい。
これからも鞄に忍ばせる読者が増えて欲しい。
カバーアートワークは人形作家の高橋昭子
帯文に向坂くじら(詩人)と高城晶平(cero)
著者:リチャード・ブローティガン 訳:中上哲夫 出版社:百万年書房 2023初版 ソフトカバー 111p
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