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灯台守の話

孤独な魂の遍歴

スコットランド最涯の港町で暮らす十歳の少女シルバーは、不慮の事故で母を亡くし、みなし児となる。彼女を引き取ったのは、二百年以上生きているという盲目の灯台守ピュー。シルバーは見習いとして、この不思議な老人と灯台で暮らし始める。
光を守ることとならんで重要な灯台守の仕事は、物語を語ること。夜ごと、シルバーはピューの話に耳を傾け、百年前この町に生きた牧師ダークの数奇な人生の物語に惹かれていく。ダークは聖職者でありながら妻を苛み、再会したかつての恋人と別の町で睦みあう、二重生活者だった......。
やがてシルバーはダークの日記を携え、「真実の愛」を求めて旅に出る。

静謐さと暴力が波のようにやってくる。孤独はいつも動いている。


著者:ジャネット・ウィンターソン 訳:岸本佐知子 出版社 :白水社 2022 4刷 ソフトカバー 259p
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