blackbird books

カートをみる0点 合計 : 0円

new語りと祈り

”断ち切られて、放り出されて、踏みにじられて、封じられた無数の命の記憶、無数の命の物語があることを、誰の都合だかわからぬが、都合よくきれいさっぱり忘れてはいないか、”

かつてこの世の物語の多くは、土地に息づく小さな神々の声をもって語られていた。世界を語る言葉は「風土を生きる身体」によって紡がれ、人や鳥獣虫魚草木のいのちが宿っていた。そして、人びとは近代の到来とともにそれをあっけなく忘れた。
この列島は太古からずっと「ひとつの日本」だったのか。声を奪われつづけた世界のなれの果ての時代に、取り戻した声を手がかりにして再生の道を拓くことはできないか。

みずからの声で物語ること、命を寄せ合って物語る場を開くこと。
声を封じるものたちへの抗い。

前口上  名残の声に耳を引かれて

第一部 語り
第一章 この世の物語は命の記憶をつなぐためにある
1 山伏、比丘尼、一切成就カンマンボロン
2 近代という仕組みは、きわめて高機能の忘却装置である

第二章 「説経」と「祭文」──千年の時間の流れを早送り
1 山、野、道にある芸能
2 大道の傘の下に広がる異界からの声、「ささら説経」
3 京都・四条河原 説経操り「阿弥陀胸割」
4 忘れられた時代の声、説経「弘知法印御伝記」
5 貝祭文、上州祭文は別名デロレン祭文。江州音頭はいまでもデロレン
6 説経祭文は江戸で起こって武蔵国多摩の村々へ。村の陰陽師は芸能者
7 語りは世につれ、人につれ

第三章 なぜ「瞽女」は消えたのか?
1 語りの近代
2 前近代と近代の交わる道を越後瞽女はゆく
3 「場」、小さな声たちの共同体

第四章 浪曲! 解放奴隷の魂はビヨーンと震える
1 空気を震わせ、この世を揺らがせること
2 語りの最新型 浪曲
3 近代文学百五十年の孤独
4 近代の荒れ野を野生の説教祭文語りがゆく

第五章 なもあみだんぶーさんせうだゆう外伝

残響 壱 「記憶喪失の安寿と靴の話」

第二部 祈り
第六章 語りつぐ声、歌いつがれる祈り──近代的な私たちが忘れて生きているもの

第七章 反旗を翻す歌
1 詩人、あるいは反旗を翻す者
2 詩する者/死する者──詩人金時鐘との出会いから
3 ここに生きる──詩人谺雄二と千年ブルース
4 植民地、水俣、苦海浄土
5 若き死者からの手紙

第八章 滅びゆく水の世──足尾鉱毒事件の跡を訪ねて渡良瀬川源流、松木渓谷

第九章 来たるべきアナキズム──近代を潜り抜けた「アニミズム」と「異人」をめぐって

第十章 旅するカタリとじょろり
1 近代の彼方には「じょろり」でゆく
2 不知火浄瑠璃「トヨコ桜」
3 石牟礼道子の「じょろり(浄瑠璃)」とは何なのか?

第十一章 「ひとり」たちのための祈り

残響 弐 満月の夜の狼のように狄緞鶲枴広

納口上  私はケモノで、声で、カビで

著者・Author : 姜信子 出版社 publisher:みすず書房 2023 ハードカバー 328p
new 新刊書籍
状態
状態について
A :
新品同様
B :
汚れや痛みなどが少なく、古書としてきれいな状態
C :
古書として標準的な状態
D :
汚れ、傷みあり

※当店では商品への値段の書き込み、ラベル貼りは行っておりません。

販売価格
4,400円(税込)

カートに入れる

For international customers

top