"紙の雑誌には流れていく情報ではなく、沈殿する感情を刷り込みたいのです。”
『NEUTRAL』『TRANSIT』『ATLANTIS』を創り上げた加藤直徳は雑誌を作ろうにも自己模倣に陥り、新しいものを生み出せず、創作のヒントを得るためインドはタラブックスの工房を訪ねる。タラブックスでは絵本を一枚一枚シルクスクリーンで刷り、手で束ね、糸で綴じていく。その工程を目の当たりにし、「自分でつくる」と決める。
そしてここに自身で刷るリソグラフとオフセット印刷を駆使し、世界のどこにもない、一冊しかない雑誌がここに生まれた。
NEUTRAL COLORS第4号です。
特集「雑誌を仕事にすると決めた運河の畔」
ずばり、「仕事」です。
仕事とは何か?働く意味は?そしてそれはどうやって生きて行くのか?を考えること。
ベーシックインカムの可能性も探求した非常に密度の濃い内容。
働く全ての人たちにおくります。
ベルリンのブックフェアとアムステルダムのパブリッシャーを訪ねる。 ヨーロッパ及び世界流通へ、飛び込み営業の結果やいかに。
美濃和紙の工房に“臨時”で弟子入りし、オリジナル和紙を漉き込む。
福島の故郷に戻り人生を模索する女性、空飛ぶ車を開発するテック企業、 消えゆく文字の仕事「写植」を記憶し、落選中の政治家にフォーカスする。
障害を持つ人が働くほんとうの意味、宮大工が思考する木と石の建築物。
アリ植物の夢を見て、シンガポールのインディペンデント出版に触発される。
校正という仕事の裏側、写真家が養蜂に見る“脱成長”への道——。
●ベルリン & アムステルダム
雑誌が明日を連れてくる
●美濃和紙
そうだ、紙をつくろう
●日本 「特殊な」お仕事
●エッセイ “見えない仕事”はどこにいった ?
●インタビュー テクノクラートの一日
●愛知 世にも奇妙な植物の話
●京都 ベーシックインカム
●インタビュー 寅さんとはたらく
矢萩多聞さんが「男はつらいよ」を見ながら、 仕事について語り合う。
●東京 いつまでクッキー焼きますか?
●シンガポール Temporary Press の仕事
●ルポ 政治家という仕事
●アート 木と石と 佐野文彦の手業
●ルポ
校正の仕事 カリスマ校正者、牟田さんに実際に校正を頼んでみた。
●京都 本を愛する仕事
京都の古本屋「山崎書店」の 二階に広がるブリコラージュの世界。
●エッセイ 私がオバアさんになっても
●福島 大熊演劇
●インタビュー 宙につながる仕事 JAXA に勤める女性の一日に密着。
●門司港 終わらない絵 黒田征太郎さんが描き続ける「終わらない絵」とは。
初版5000部
編集:加藤直徳 装丁:加納大輔 発行:NEUTRAL COLORS 2023.3 272P 182mm × 257mm
新刊雑誌