差別、忌避、憎悪ー
なぜ社会は<異人)を見出しつづけるのか
異人が見出され、生贄とされる、共同体の暴力を読み解く。
初版は1986年に洋泉社から発行され、以後「新編」としての復刊を繰り返しながら本書が4度目の発行となる。まさに時代を超えた傑作評論。
はじめに いま、暮れなずむ黄昏の異人たち
序章 さらば、寅次郎の青春
第一章 学校/差異なき分身たちの宴 ーいじめの場の構造を読む
第二章 浮浪者/ドッペルゲンガー殺しの風景 ー横浜浮浪者襲撃事件を読む
第三章 物語/家族たちをめぐる神隠し譚 ーイエスの方舟事件を読む
第四章 移植都市ニュータウン/鏡の部屋というユートピア ーけやきの郷事件を読む
第五章 分裂病/通り魔とよばれる犯罪者たち
第六章 前世/遅れてきたかぐや姫たちの夢 ー1/2の少女マンガを読む
終章 失われたヒーロー伝説
補章 『童夢』を読みなおす
著:赤坂憲雄 出版社:岩波書店 2023 岩波現代文庫 359p
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