駅のホームで缶コーヒーを買い、電車に乗り込み、リュクサックのなかから本を取り出して、指定席のシートをすこし倒します。
こころも、身体も、「さあ、これからぼくは本を読むのだ」という心地よい緊張感に包まれます。
それは、ぼくが人生のなかで、もっとも好きな瞬間のひとつです。
(電車のなかで本を読む)
夏葉社代表、島田潤一郎さんのエッセイ集です。
高知新聞社発行のフリーペーパー「K+」の連載が書籍化されました。
島田さんが読んだ49冊の本を元に本を読む理由、本を読むヒント、それらが生活や仕事にどんな風に彩りを与えてくれるかを淡々と語っています。
島田さんは、本を読むことで若返る感覚を持つと言います。
46歳の自分が10歳の頃のように歴史を知りたい、科学を知りたい、外国を知りたい、と願っている。本の持つ豊かさを見事に表現されているなと思いました。
第一章 高知から本を思う
第二章 本との出会い
第三章 子どもと本
第四章 本から得られること
著:島田潤一郎 出版社:青春出版社 2023 2刷 ソフトカバー 195p
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