窓から
降ったり止んだりする
きょうの
はじまりが
しずかにおとずれた
生きるための
朝食のスープ
すこし萎びた野菜
感情もなく
切りおとし
ひとは どうして
こんなにも残酷になれるのか。
(朝食の支度)
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”ふたつの音が混じりあって、ひとつの曲になるように綴りたい”
五月から四月へ それぞれの月に二篇ずつ
ぼく、わたし、きみ、あなた、交響曲のように呼応する物語。
想いや記憶が混じりあったり、すれ違ったり。
少し切ない三角みづ紀の第九詩集。
巻末に谷川俊太郎との特別対談を収録。
著者:三角みづ紀 出版社:春陽堂書店 2023初版 ソフトカバー 110p
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