言葉の信じられない時代における本当のコミュニケーションとは。
上手に話す、ちゃんと聞くとは、本当はどういうことだろう。
あなたのことを知りたい、相手を尊重したい、私はここにいると言いたい。それが何故こんなにもズレて行くのだろう。
身体と言葉の関わりを追求する著者尹雄大（ユン・ウンデ）さんが上間陽子さん（琉球大学教授）、坂口恭平さん（建築家）、濱口竜介さん（映画監督）、イヴ・ジネストさん（ケアの哲学者）に会いに行き、対話から本当のコミュニケーションを探ります。

第１章　身体とその人の声ー濱口竜介さんとの出会いで気づいたこと
”ああ”はなぜ生まれたか
濱口竜介さんとの出会い
音のズレが聞こえる
私たちが尊厳に気づくとき、言葉はその人の声と共に語られる

第２章　まだ語られていない声を聞くということ
沖縄で語られていたこと
上間陽子さんとの出会い
家と地域をつなぐ暴力
私たちは他者の声を聞き取れるのか

第３章　あなたがあなたとして存在することを認める
人間らしさの回復を謳うユマニチュード
見る・話す・触れる・立つ
触れるという歓待
適切な距離感はない

第４章　死を願う言葉を身体で聞く
初対面とは思えない出会い
死にたい人からの電話
呪いと祝い
土に溶ける不安

第５章
私とあなたのあいだにある言葉
インタビューセッションという試み
ジャッジを手放す
自己否定と問題解決の罠
新たな変化は新たな道を通して訪れる