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民藝図鑑 第三巻

従来とはまったく違う美の基準を打ち立て、「民藝」という美の「ものさし」を提示した柳宗悦。しかし、貴族的なものや鑑賞の為の作品よりも実際に日常生活で使われている雑器のほうにこそ見るべきものが多いとした柳の主張は、しばしば誤解されてきた。いわく、個人作家の作品を全否定するのか、生活工芸品であればなんでも美しいのか、と。そこで晩年の柳が、民藝同人の総力を結集して、自分たちが考える美しいものはこういうものだと図版と詳細な解説で総合的に示したのがこの『民藝図鑑』。第一巻では日本の陶磁、染織、民画、玩具、金工、木工、石工等の優品を紹介する。全三巻。 
解説 白土慎太郎(日本民藝館主任学芸員)

スリップウェア、古染附等の外邦工芸と、日本の編組品、沖縄の染物・陶器、アイヌの工芸を収録。柳宗悦が全力を注いだ最後の作品。解説 柴田雅章

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柳宗悦とその仲間たちが見つけた「民藝」という美の概念は、決して日本国内の工藝品にだけあてはまるものではなかった。『民藝図鑑』最終巻はそれを証明する「外邦民藝」を中心に編まれている。これらの多くは、日本の工藝品同様、柳たちの活動がなければ日本国内はもとより、本国でも注目されることのないものであった。選ばれたのは、今では蒐集家垂涎の的となっているイギリスのスリップウェアやウィンザーチェア、スペインの色絵陶器、デルフトのタイル、メキシコのレタブロ、タイの宋胡録、中国の天啓染付や呉須赤絵、アイヌの衣装など。柳は本巻の作成中に逝去する。
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柳宗悦、最後の仕事
普遍的な美のありかを示す国内外240点の工藝品を収録

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【目次】
図版
序文(柳宗悦)
沖縄の染物
沖縄の陶器
中国の陶磁器
宋胡録
西洋の陶器
漆器
アイヌの織物と木工
台湾の染織
外邦民画
文字と拓本
西洋の家具
編組品
後期(田中豊太郎)
英文解説
解説 外邦民藝と美の標準(柴田雅章)

著:柳宗悦 出版社:ちくま学芸文庫 2023 432p
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1,870円(税込)

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