仏・米・露の翻訳文学や物故作家に纏わる創作、エッセイ、写真、ドローイングを収録し、評判を呼んだアンソロジー『イリュミナシオン』の姉妹誌が登場。
実験的な言語表現や独自の写真表現を探るアンソロジー。
ポール・ヴァレリー、アントナン・アルトーに加え、アルトーも評価したジャン=ピエール・デュプレーの詩や戯曲、ルー・リードに影響を与えたデルモア・シュワルツの詩、プラハ・アヴァンギャルドの作家パウル・レッピンの短編小説など、よりマイナーな海外文学作品も収録。国内では『イリュミナシオン』に続き中原昌也らが参加。
写真表現として金村修、小松浩子が寄稿。
[翻訳作品]
ジャン=ピエール・デュプレー
「僕はこの惑星にアレルギーがある」 訳=宮脇諒
パウル・レッピン
「ユダヤ人街の幽霊」 訳=川本奈七星
デルモア・シュワルツ
「剥き出しのベッドのなか、プラトンの洞窟の中で」「一晩中、一晩中」 訳=五井健太郎
「「必敗者」、あるいは夜にとどまり続けた作家」 五井健太郎
アレクサンドル・ヴヴェヂェンスキィ
「挽歌」「残念ながら、僕は獣じゃない」「海の意味」「海の最期」 訳=東海晃久
ポール・ヴァレリー
「CAHIERS,XXV,618-619(あるいは、わたしの回想)」 訳=栗原弓弦
アントナン・アルトー
「アントナン・アルトー『イヴリーの手帖』との対峙」 訳=原智広
「スコラ学的解体とキリストの否定、 存在を忌み嫌うことについてのアルトーの韻律法」 原智広
[その他収録作品]
「啓蒙のパラドクスーー埴谷雄高『死霊』における人工妊娠中絶と革命」 石川義正
濱岡美咲
「フラッシュバルブ」吉田棒一
金村修
小松浩子
「久美のため息」中原昌也
「名医の落とし子」矢田真麻
「坂の詩学」三田洋
装画=kahjooe
装丁/本文デザイン=栗原弓弦
責任編集:原智広 出版社:イーケーステイス 2023 ソフトカバー 181p
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