何回も滅んだだろう夕暮れが深いところの砂を撫でた
雨は降る たとえば傘をひらかせてたとえばあなたに本を読ませて
追伸を書くために書くとても長い手紙のなかば流れている川
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「生まれてきたこと、生きることの痛みが多く書かれているのに、読むほどに清々しく安らかな心もちになってくる。」
(八上桐子)
大阪を拠点に活動している歌人、牛隆佑の私家版歌集。
2009年ごろから短歌をはじめ、この歌集が初となる。
遂に、待望の、ようやく、という声が幾つも届いている。
世界に耳を澄まし、人の世を眺め続ける人の静かに震える歌集です。
別冊「栞」封入
ありふれた奇跡 八上桐子
この世界の歩き方 門脇篤史
牛さんからの手紙 西尾勝彦
著・発行:牛隆佑 装幀:谷脇栗太 2023 ソフトカバー 147p
新刊書籍