アメリカ人フォトグラファー、アレッサンドラ・サンギネッティ（Alessandra Sanguinetti）の作品集。
動物の視点から見たアルゼンチンの小さな農場の生活。
ここでは人間も動物も共に生かし生かされている。
生きること、生まれること、そして食うために殺されること。
そこに境界線はない。
視点からは動物たちの物語や伝統的な寓話を想起させるが、何よりもまず作品一点一点の力強さに圧倒される。素晴らしい作品です。

2005年にアメリカの出版社「NAZRAELI PRESS」より刊行された作者の初写真集の新拡張版として改めて刊行され、未公開であった写真も収録。

"本書は、動物たちの視点からアルゼンチンの小さな農場の生活を垣間見ることができる。地面に近い場所で撮影されたアングルが多いこれらのイメージ群は、鶏、豚、馬、牛などの動物たちの勇気、苦闘、冒険を描写している。我々は動物が生まれたばかりの姿、遊んでいる姿、食べ物を奪い合う姿を目撃する。人間の存在が必然的に彼らの上から迫りくる中、彼らの運命はいつも不確かである。鮮やかでシュールとも言える色彩を持つこの写真群は、伝統的な寓話や古典的な絵本を想起させる。その物語の中で動物たちは、人間の行動を演じて道徳的な教訓を教えるだろう。しかし、作者はこれらの動物たちを個々の存在として描写し、生まれてから死を迎えるまでの彼らの生活を、感傷的でなく、直接的に表現している。"(MACK)

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