しかし人生とは、なんでもないけれども、目には見えないけれども、その人にとってはかけがえのない、大切なものごとの連鎖で成り立っている。そのなんでもないようにみえる、平凡で平穏なことこそが、普遍的な生の喜びではないだろうか。
(はじめに)
『旅の断片』『途上の旅』に続く「旅の三部作」にして最終巻。
旅をする中で通り過ぎるなんでもないようで、けれど美しく尊いもの。
それらを静謐な文章で綴る若菜さんの著作は当店でも多くの人に手に取って頂いております。
今回はロシア、タイ、ネパール、イギリス、南アフリカ、
かけがえのない体験の一瞬の連なり。
ずっと手元に置いておきたい一冊です。
著:若菜晃子 出版社:アノニマ・スタジオ 2023 ハードカバー 317p
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