原節子をはじめ、小津映画であの女優が纏っていたあの着物。
数多くの映画衣装を手掛け、日本伝統の織物を研究してきた浦野理一(1901-1991)の仕事と人間的魅力に迫る。
表舞台に出ることを拒みながらも浦野の生み出す美と染めに魅せられたファンは今も後を絶ちません。この本を作るために出版社を始めた織田桂さんもその一人です。
小津安二郎との関係性と二人の仕事を中心にその美の追求の足跡を豊富な資料と共に追っていきます。
装幀は櫻井久。
素晴らしい一冊が届きました。
[ 主な内容 ]
北鎌倉の家
襖、座布団、ソファ…。
縦節紬がいきる暮らし
北鎌倉の家の庭
如月、卯月、水無月、文月、神奈月
小津映画のきもの帖
「東京暮色」「彼岸花」「秋日和」
「秋刀魚の味」
小津安二郎の手紙
雑誌「ミセス」の連載
1966年「明治の紫格子」「もめん鹿の子」「オランダ縞の帯」
1969年「白つむぎの茶羽織」「あらしぼ色小紋」「綿絽の小紋」
作家や映画人を魅了した仕事
『幸田文全集』の幸田格子
石原まき子の婚礼衣裳
浦野の仕事を支えた染織の職人
長野県下諏訪町、岡谷市
著者 Author:取材・文・編集:織田桂 写真:武藤奈緒美 出版社:katsura books 2024 初版 ハードカバー 336p
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