わたしもう、夏の合図を待っている 冬至の長い夜からずっと
ただしくよりたのしく歩く 光ってる水が見たくて すこし小走り
本当に正しかったかわからない決断たちよ おいで、雪解け
乱丁のある文庫本抱きしめる 愛すよたったひとつの傷を
あなたと過ごした日々は小さな旅だった 空っぽの花器の美しいこと
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8刷累計2万部を突破した『水上バス浅草行き』から2年、岡本真帆、待望の第2歌集。
東京、高知2拠点生活の中で詠まれた歌265首
表紙の花の絵は装丁を手がけた鈴木千佳子によるもの。
歌集を出したあと、私は東京と高知での生活をはじめた。
二つの場所を行き来する中で、考えたことや思い出したことが、短歌になりました。
岡本真帆
著者 Author:岡本真帆 装丁・画:鈴木千佳子 出版社:ナナロク社 2024 初版ソフトカバー 176p
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